冬になると、ドアノブに触れたときにバチッとくる静電気があります。
ちょっと驚く程度なら我慢できますが、場所によっては、それだけでは済まないことがあります。
たとえば、サーバー室やコンピュータ室では、静電気が原因で機械が一時的に止まったり、動きが不安定になることがあります。
精密な機械や電子部品を扱う現場では、目に見えない静電気が原因で、不具合や検査ミスが起きてしまうこともあります。
人にとっては小さな刺激でも、機械やデータにとっては大きなトラブルになることがある。
それが、静電気のやっかいなところです。
そのため最近では、服装や加湿だけでなく、床そのものから静電気対策を考えるケースが増えています。
帯電防止の床材とはどんなものか
人が歩くと、靴と床がこすれて静電気が発生します。
これは避けられないことですが、床材を工夫することで、静電気がたまりにくい状態をつくることはできます。
帯電防止の床材は、静電気を完全になくす床ではありません。
静電気がたまりにくく、たまっても床に残らず、外へ逃げやすくする床材です。
床材で対策しておくと、人の動きが多い場所でも効果が安定しやすく、日常的な静電気トラブルを減らすことができます。
帯電防止床材の種類
帯電防止床材は、たまった静電気をどうやって逃がすかによって、大きく三つに分かれます。
使う場所によって、向いているタイプが変わります。
導電タイプ
導電タイプの床材は、たまった静電気をできるだけ早く外へ逃がす床材です。
床の中を電気が通りやすい構造にして、静電気をその場に残さないようにしています。
必要な場合は、床からアース線をつなぎます。
アース線とは、静電気を建物の外や地面へ逃がすための「電気の通り道」のようなものです。
これをつなぐことで、静電気が行き場を失わず、確実に外へ逃げていきます。
このタイプは、ほんの少しの静電気でも問題になる場所で使われます。
半導体工場や電子部品工場、研究施設など、静電気による影響をできるだけ避けたい環境に向いています。
帯電防止タイプ
帯電防止タイプの床材は、静電気がたまりにくくなるよう工夫された床材です。
導電タイプほど強く電気を流すわけではありませんが、静電気が床に残りにくい設計になっています。
静電気が発生しても、ゆっくりと分散されるため、人が歩いてもバチッと感じにくくなります。
特別な工事がいらないことも多く、使いやすさと効果のバランスが取れたタイプです。
サーバー室やコンピュータ室、精密機器を使う部屋など、日常的に静電気対策をしておきたい場所でよく使われています。
制電タイプ
制電タイプの床材は、接着剤を使わずに置いて使う床材に多く見られます。
OAフロアの上など、床に直接貼り付けられない場所で使われるタイプです。
この床材は、静電気を建物の中へ流すのではなく、空気中に少しずつ逃がす仕組みになっています。
一気に静電気がたまらないようにすることで、歩いたときの不快感やトラブルを減らします。
人の出入りが多い場所でも使いやすく、オフィスなどでよく選ばれています。
メーカー別|おすすめの帯電防止床材
帯電防止床材は、種類ごとに各メーカーから展開されています。
導電タイプの取り扱いメーカー
タジマ・ロンシール

まとめ
帯電防止床材には、
静電気をすぐ外へ逃がす「導電タイプ」、
静電気がたまりにくい「帯電防止タイプ」、
静電気を空気中に分散させる「制電タイプ」
の三つがあります。
大切なのは、どれが一番すごいかではなく、その場所でどんな困りごとを防ぎたいかです。
使う環境に合った床材を選ぶことで、静電気によるトラブルを減らすことができます。