工場や倉庫の床といえばコンクリート剥き出しが今までは多くありました。
コンクリート剥き出しの状態だと人の歩行やリフト・台車やキャスターの走行などで細かなゴミがまったり、薬品や油で床が劣化したりと長期にわたって悩まれてきたのではないでしょうか。
そういったコンクリートの弱点を補い床を長持ちさせるために、最近では機能の豊富な長尺シート（リノリウム）が多く使われるようになってきました。

※イメージ写真です

工場で求められることは？

・フォークリフトや重機の走行時にかかる重さや、タイヤ・キャスターの動きに耐えられる強度が欲しい。
・汚れ防止のために今までワックスメンテナンスを繰り返してきたが面倒、できるだけ掃除は簡単に済ませ、床もきれいな状態を長持ちさせたい。
・人の移動、荷物の搬入などの摩擦で静電気が起こりふいに俟ってしまうホコリは色々な機械の故障の原因にもなるので埃の舞い上がりをできるだけ抑えたい。

では、ここではどんな床材が使用されているのかメーカーごとに紹介します。

東リ　ファクトリューム ケミ

特定の場所に集中している重さ（荷重）を複数の場所に広げる（分散する）ことで、1カ所にかかる負担を軽くする作りになっていて、重機が動く場所、また病院通路や配膳車、キャスターなど、頻繁に行き来するような場所に特に優れた工場用ビニル床シートです。

※工場以外でも研究所、医療施設、教育施設等で使用されています。

タジマ　移動荷重用フロア

シートのどの部分をみても同じ硬さ、強さ、密度を持った単層のシートになりキャスター等による重たい重機の移動にも耐える床シートです。

単層シートの特徴としては表面が摩擦ですれてしまっても同じ柄が繰り返し現れ、見た目をそこなわないため綺麗な状態を保つことが出来ます。

さらに薬品が染み込みにくく、仮に表面が変化しても極端な話ですが研磨してしまえば同じ柄がでてきて元のように仕上げなおすことが出来ます。

※工場以外でも手術室、無人搬送車や移動観覧席などで使用されています。

サンゲツ　エスリューム プラス

化学薬品に対してシートが劣化したり壊れたりしない耐久性があります。

また床に対して加わる力や変動する荷重（重さ）に対応し破れにくく変形しにくいため、キャスター付きの台車やリフトなどが頻繁に通る場所に優れたシートです。

床の表面に静電気がたまらないような作りにもなっておりホコリの舞い上がりによる機器の故障など心配がなくなります。

※工場以外でも電子精密機械を扱う施設で使用されています。

ロンシール　SRG-UV

ひび割れ（クラック）ができた下地の上にシートを施工してもひび割れにうまく合わせて伸びたり、動いたりする能力が高い床シートです。その他の特徴として薬品や汚れに強く、特にイソジンなどの消毒液は床についた際に茶色く色が残ったりする場面が多くありますがこういった消毒液が付着した場合も汚れが付きにくく掃除が楽になります。

さらに、高い電圧に耐えて電気を通しにくいので、万が一漏電などがあっても感電から体を守ってくれ、今回紹介してきた床シートの中で一番機能面が充実している高機能シートです。

※工場以外ではフォークリフトを扱う倉庫、病院などで使用されています。

各メーカー共通していることは上から重たいものを置いたり、走行したりしても対応しているということですが、少しずつ持った機能や性質が異なっているんです。
選んでいただく際の参考になれば幸いです。
また、今回、案内したシートはそれぞれ各メーカーからサンプルを出すことができますので、ご希望の際は是非各ページよりご請求ください。
その他ご質問等あればお気軽にワコードープロまでご連絡ください。